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1、映画『ノートルダムの鐘』基本情報
1996/アメリカ/90分
監督: ゲイリー・トルースデール、 カーク・ワイズ
原作: ノートルダム・ド・パリ
原作者: ヴィクトル・ユーゴー
製作:ドン・ハーン
音楽:アラン・メンケン
2、あらすじ
15世紀末のパリ。
ノートルダム大聖堂の鐘楼に、醜い容貌のカジモドという鐘つき男が住んでいた。
両親は彼が赤ん坊の時に、最高裁判事のフロローに殺されたが、その時にノートルダム大聖堂の司祭との約束でフロローはカジモドを引き取った。
カジモドはその醜い容貌ゆえ塔に閉じ込められ、外界と隔離されて育ったが、外の世界を見たい、繋がりたいと強く願っていた。
年に一度の祭の日。カジモドは、生まれて初めて鐘楼を抜け出し“道化の王”コンテストで、道化の王に選ばれる。しかし人々はカジモドの醜い姿を馬鹿にし、カジモドは逃げるように鐘楼に帰って行った。
唯一一人だけカジモドをかばったジプシーの娘、エスメラルダにカジモドは恋をする。
お互い虐げられた身の上として心を通わせるが、フロローの悪の手は二人をおそう。
カジモドの運命はいかに。
3、薔薇子レビュー〜ネタバレ含みます〜
今も高く評価されている「ノートルダムの鐘」ですが、最も「ディズニーらしくない作品」という評判があります。
薔薇子は「ザ・ディズニー☆」の作品が好きなので、ディズニー作品だと思うと腑に落ちない点が多々ありますが、「ディズニー」ということを頭から除外すれば、素晴らしい作品だと思います。
ディズニーファンとして腑に落ちない点としては
・現実的で残酷なシーンがいくつも出てくる。
子供向けとは言えないシーン、わりと出てきます。残虐で恐ろしいシーンが結構出てくるので、ディズニー特有の胸が踊るようなファンタジー感なしです。『ピーターパン』とか『不思議の国のアリス』の爪の垢を煎じて飲んでって感じです。
・ヒロインの性的魅力がありすぎる。
悪役フロローはヒロインの性的魅力を「悪魔」だと言います。
ディズニー作品に登場するプリンセスやヒロインのように純粋無垢な感じが全くなく、妖艶すぎて愛らしさがありません。
カジモドが命を張ってエスメラルダの危機を助けてもカジモドを男として愛さないし、カジモドの前で自分の好きな人といちゃつくのも薔薇子的にちょっといやですね。
・悪役フロローが冷酷非道すぎて愛すべき点が全くない。
史上最悪のヴィランズです。ヴィランズって個性があったり、ユーモアがあって愛すべきキャラクターが多いのですが、フロローは、ユーモアのかけらもないし、ただただ恐ろしい人間性を持っており、まじで最悪です。恐ろしい人間性とは、自分を悪だと自覚しておらず、むしろ自分の正義がありすぎること。自分の正義からはみ出すものは、全て殺すか、いたぶるという最悪のヴィランズ。でも現実的にこういう人いますよね。リアルであるがゆえ、嫌悪感が増します。
個性的なクルエラやナルシストすぎてむしろ愛らしいガストンなんかを見習って欲しいもの。
素晴らしい点としては
・音楽がいい
オープニングや、カジモド、エスメラルダが歌う曲などは、鳥肌が立つほど美しい。
さすがディズニー界の神、アラン・メンケン様の創り出した曲!!
・映像が素晴らしい
ノートルダム大聖堂の荘厳さが見事に表現されています。
パリの町の俯瞰映像なんかは本当に素晴らしい。
CG技術を駆使しているので、大画面で観たくなる。24年前の作品とは思えないですよ。
・ラストはディズニー魂が感じられる
『レ・ミゼラブル』で有名なヴィクトル・ユーゴーが原作なのですが、原作は救いようのない悲劇的ラストなのです。しかしアニメでは見事なディズニーハッピーエンド仕様にしています。
ラストシーンは普通に感動します。泣きます。
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