インド旅行9 〜入院編②インド名物〜

世界ドタバタ旅行記

前回のインド旅行記「インド旅行〜入院編①プロローグ〜」はこちら↓

インド旅行記8 〜入院編①プロローグ〜
インドにいたときは「一刻も早くこの国を出たい」と思い一時間過ぎればガッツポーズし、数学が苦手な薔薇子でも頭をフル回転させ、常に時間の計算に意識を集中させていた。入院した日はインドで何かお祭りをやって...





薔薇子がインドの病院で入院した原因は食中毒だと思われる。

バクテリア(菌)がスタマック(腹)に入ってどうたらこうたら

って医師が言ってたので多分そうだ。

まず、入院の経過から話していきたい。

インドに行った人はかなりの高確率で下痢になる。

そう言われるほどインドは汚い国なのだ。

滞在中、全くお腹に異変がなく

薔薇子はインドに行った旅行者の中では勝ち組

なんて思っていた。

待ちに待ったバンコク帰国日を明日に控え

今日一日が過ぎれば

いとしのバンコク、バンコク!!

と思っていた矢先

薔薇子はあろうことかインド滞在あと10数時間というところで油断をしてしまった。

一位で走って来たのに、ゴール前で英雄きどりで観客やらなんやらに手を降り、油断して

結局テープを他の人に切られてしまうリレーの選手と同じことをしたのだ。

みるからに菌がわんさか入ってますよ

と言わんばかりのフルーツヨーグルトを食べてしまったのである。

写真だとわかりづらいが、お皿に茶色い泥水のようなものがついていた。

皿のふちは泥みたいので汚れ、フルーツの下に溜まっている液体は黒ずんでいた。

「食うな!食うな!」

と薔薇子の頭の中では警告がなっていたが

一口も食べないのもお金を払ってる身としては悔しかったし

店の人に悪いかな

というよくわからない気遣いが働き、

カットされたバナナを一つとパイナップルを二つ食べ、

パパイヤを口にした瞬間、変な匂いと味が口中に広がったので

吐き出し、もう食べるのをやめ、店をあとにした。

あんなに残して申し訳なかったな

なんてそのときは思っていた。

しかしホテルに戻るとお腹の雲行きがだんだん怪しくなっていったのである。

あれ?雨が振り出したかな?

今一粒雨があたったような気がするけどきっと気のせいよね。

なんて考えていたが、空模様ならぬ腹模様は確実に悪くなっていた。

そのうち小雨が振り出したのだが

薔薇子はまだ、そのうち止むだろう

とのんきに考えていた。

そうこうしているうちに小雨は本降りになり

あれ?やっぱわたしの腹の中は何かが起きてるのかな?

と思い始めた時、

とうとう強い雨が振り出したのだ。

と同時にトイレに駆け込み

ピーをしたのである。

出た、インド名物!!

見事にインドの洗礼を受けた薔薇子は

出続けるピーちゃんで

やっと自分の体にただならぬ異変が生じていることを確信したのである。

人というのは時に、異変に気づいているくせに、決定的な何かがない限り

気のせいに思いたがるのである。

ピーちゃんをした直後、薔薇子の腹の中は強い雨からスコールに変わった

いや、スコールどころの騒ぎじゃない。

暴風雨である。

薔薇子は自分の部屋から這い出て、

フロントに行き、叫んで助けを求めた。

するとフロントで雑魚寝していた従業員たちは飛び起き

なんだなんだと私に聞いた。

薔薇子はもう立っていられず、

本来だったら絶対に寝たくない従業員たちが雑魚寝していたところに倒れこんだ。

ホテルといえども、ただのめちゃくちゃ汚い安宿である。

倒れたと同時に薔薇子の体は全身しびれ、動かなくなってしまった。

指は変にそりかえり、握ることができない。

とりあえずしびれすぎて体中震えているのだが

本当に動かないのである。

目はうつろになり、

死ぬんだな

と思ったら日本にいる大事な人たちが頭をよぎった。

死にたくない…!

「死にたくない!死にたくない!!」

と泣き叫んだ。

日本人小娘のただならぬ状態に驚いたインド人従業員たちは

とりあえず薔薇子の手を握り、涙をふいてくれた。

インドに来る前、

自分がなんでインドに行きたいのかわからなくなり

もし誰かになんでインドに行くの?

と聞かれたら

インド人をびっくりさせに行くんです。

なんてつまらぬことを答えようと思っていたが

まさかこんな形でインド人をびっくりさせるなんて

インド人もびっくり

ならぬ

自分もびっくり

である。

真夜中の出来事だったので

何人かいた従業員のうちの一人は怒っていた人もいた。

「ったく、ヒンズー教徒でも菜食主義者でもないバカな日本の小娘がインドにくるからこんなことになるんだ。バチだ!」

みたいなことを早口で、言っていた。

ヒンディー語だったからわからないが多分こんな感じであろう。

しかしだいたいの従業員は優しく、

薔薇子を大きなベッドに寝かせ病院に電話をかけたりしてくれていた。

体のしびれが取れ、腹は痛いながらも動けるようになっていた薔薇子は

保険に入っていたので

保険会社に連絡し、

保険会社の迅速な対応で病院に向かったわけである。

続きはこちら↓

インド旅行10 〜入院編③帰れなくなった日〜
インド旅行記9〜入院編③インド名物〜はこちら↓インドの病院に着くと、すぐさま薔薇子は点滴を打たれ、入院を余儀なくされた。夜中の3時くらいに病院へ行ったのだが次の日の12時にバンコク行の飛行機に乗る予定だった...

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